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キーワード その1  自然体

 洋菓子好きなら名前を知らぬ者はいない日本屈指のパティシエ・横山知之さん。フランス料理志望だった調理師専門学校時代に「なんとなく面白そうだったから」と製菓に転向し、卒業後には名門ホテルで修行を積んできた。「40歳、50歳になったときに自分の足跡を振り返る賞状が1枚でもあったら」と取り組み始めたコンクールでは輝かしい成績を残す。その後独立。
 華やかな経歴に相反して、とても自然体で気負いのない人。都内ではなく、地元・谷津にお店を構えたのも「通勤は苦手だし、普通にやっていければいい」と思ったからという。

キーワード その2  街のお菓子屋さん

 「若い職人さんはどうしても凝ったムースにきれいな飾りがのったケーキを作りたがる。だけどお客様が求めているものは、子どもからお年寄りまでみんなで食べられる昔ながらの
ロールケーキやショートケーキだったりするんですよ。『街のお菓子屋さん』で買えるようなね。だから一番大事にしなきゃいけないのは、パティシエとしての技術を前面に出すことじゃなくて、シュークリームや、カスタードクリームとスポンジの美味しい店であることだと思いますね。」


夢――今ある店に磨きをかけること

 平日もひっきりなしにお客さんが訪れる店内には、手作りのディスプレイで彩られたお菓子の数々。手を加えるべき点などないように思えるが、「商品の完成度とか販売員の接客とか、いろいろありますよ。お菓子屋さんが作るソフトクリームもやってみたいし、チョコレートも充実させたい…。」自然体に見えて、よいお菓子作り、よいお店作りにはとことん貪欲である。
 「目の前のことに頓着するよりも、常に5、6年先こうなりたい!っていうイメージをしっかり持って努力を続けている。ただそのことに、本人は気付いてないし、プレッシャーにも感じないみたい(笑)結局、好きなんですよね、お菓子作りが。」 そう言う奥様ゆかりさんの顔からも、
それを横で聞いていた横山さん本人の顔からも、満ち足りた笑みがこぼれていた。
 ケーキ職人は決して憧れだけでなれる職業ではない。現場は長時間の肉体労働だ。それでもお菓子が好きと言えるハートが、人を幸せにするのかもしれない。


●Profile 
辻調理師専門学校卒業後、洋菓子の名門・大阪ホテルプラザへ就職、その後首都圏の一流ホテルを経て、ホテルニューオータニ幕張でシェフパティシエに就任。テレビ東京「TVチャンピオンケーキ選手権」で初の3連覇を達成。2001年に谷津、次いで2005年には京成大久保に「ル・パティシエ ヨコヤマ」をオープン。


お店ではマダムと呼ばれる奥様のゆかりさんと。
ため息が出るほど素敵なご夫婦です。

ル・パティシエ ヨコヤマ
☆京成大久保店 
  習志野市大久保1-1-34/TEL 047-403-8886/定休日 火・水曜日/
  営業時間 10:00~19:30/駐車場8台
☆谷 津 店 
  習志野市谷津4-8-45/TEL 047-453-3888/定休日 火・水曜日/
  営業時間 10:00~19:30




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